アトピー体質改善のための生活環境考察ブログ

乳児期、幼児期のアトピーを経て現在第2次成長期にさしかかった娘を持つ主婦のブログです。今親にできることはストレスフリーな生活環境を整えてあげること。アトピーっ子育児を経験してきた情報を織り交ぜながら、心と肌に優しい生活の知恵を考察していきます。

アトピーに処方されるタクロリムス軟膏(プロトピック)

タクロリムス軟膏は免疫抑制剤に分類され、免疫の過剰な反応を抑えて免疫機能を調節する薬です。

 

ステロイド外用薬と同じように炎症を抑える働きがありますが、炎症を抑える強さはステロイド外用薬でいうところのミディアムからストロングあたりです。

特徴は、炎症の強い部分にしか作用しないということです。健康な肌には吸収されないのです。

 

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タクロリムス軟膏の分子量は大きい

炎症のおこっている皮膚というのは皮膚のバリア機能が低下して角質細胞がめくれあがっている状態です。表面が隙間だらけというわけですね。

炎症がおさまり肌が健康な状態になると分子量の大きいタクロリムスは皮膚の中に入ることができなくなるのです。

炎症部分にだけ作用をするのです。

ステロイドは分子量が小さいので健康な肌にも吸収されます。

 

このため、タクロリムス軟膏は副作用がほとんどないと言われるのです。

 

タクロリムス軟膏の副作用

タクロリムス軟膏はステロイド外用薬の副作用である皮膚萎縮や血管拡張などがおこらないので、顔のアトピー治療に処方されることが多いようです。

また、皮膚表面の湿疹はしずまってきたももう少しステロイドを使って完全に炎症を治めたいときにタクロリムス軟膏に切り替えてステロイドの使用量を減らすことで副作用を防ぐこともできます。

ステロイドの副作用を極力おさえるためには休薬期間をもうけることが大事だからです。

 

タクロリムス軟膏の副作用はなんといっても刺激感です。

塗った後にヒリヒリしたりほてったりします。特に炎症をおこしている皮膚には強い刺激感があります。かゆみが増す場合もあります。

対処法としては、タクロリムス軟膏を塗る前に弱めのステロイドである程度炎症を鎮めておくことです。

また、免疫抑制薬なのでステロイド外用薬と同様、とびひなどの感染症にかかりやすくなります。

 

タクロリムス軟膏には量の上限がある

タクロリムス軟膏には1日の使用量の上限が決まっています。ステロイド外用薬と同じ感覚でFTUを目安に塗っているとオーバーしてしまう危険性があるので注意しましょう。

 

タクロリムス軟膏には成人用と小児用があります。

【成人用】

プロトピック軟膏0.1%

タクロリムス軟膏0.1%

【小児用】

プロトピック軟膏0.03%

 

使用量の上限【小児(2歳から15歳)の場合】

  • 2~5歳---1g
  • 6~12歳---2~4g
  • 13歳以上---5g

タクロリムス軟膏は2歳未満には使用できません

16歳以上は成人用を5gまで。